「議題報告:岡坂忠志議員」(平成29年9月1日(金)午後1時30分)

  議 題    (1) 観光及び空港に関する調査について
 (2) 地元企業の活性化及び産業間連携に関する調査について
 (3) 農林業及び畜産業の振興に関する調査について
 (4) 西3・9周辺地区第一種市街地再開発事業について
 (5) 農作物の生育状況について
 (6) とかち帯広空港における国際チャーター便の運航予定について
 (7) 雇用対策について
 (8) UIJターン促進事業について
 (9) バスターミナルの改築について
 【 所管事務調査 】
 【 所管事務調査 】
 【 所管事務調査 】
 【理事者報告】
 【理事者報告】
 【理事者報告】
 【 質問通告 】
 【 質問通告 】
 【 質問通告 】



《当該委員会における当会派としての質疑内容(岡坂議員質問)》

1 とかち帯広空港の駐車場のあり方について

(「一括民間委託を計画している道内7空港の駐車場」に関する資料を要求し、それに基づいて質問)(資料要求を議決 → 資料配付)

 
 Q1     昨年度は東京線の搭乗者が過去最高となるなど順調に増加傾向で推移している一方で、週末などに駐車場が

  満車となるほど混み合うことが多くなっている。

  とかち帯広空港の駐車場の利用状況はどのようになっているのか伺う。


 A1     とかち帯広空港の一般車両の駐車可能台数は常設771台、臨時160台で合計931台となっている。

  平成28年度の延べ駐車台数は、昼間が267,760台、夜間が209,413台となり、臨時駐車場を含めた

  駐車可能台数を超過した日数は、昼間が37日、夜間が7日となったところである。

  今年度の4月〜7月の延べ駐車台数は、昨年度と比べ、昼間が8,676台、夜間が8,338台それぞれ増加

  するなど、週末などの繁忙期には満車状態になっているところである



 Q2     駐車場のスペースが限られている中で、どのような対策を行っているのか。


 A2     空港内の案内看板において、駐車場の空き情報を周知しているほか、市のホームページや広報紙において、

  繁忙期には乗り合わせや空港連絡バスなどの利用を呼び掛けている。

  さらに8月からは、市のホームページに混雑状況が分かる「駐車場の空き状況予想カレンダー」を掲載し、

  利用者に広く周知しているところ。

  また、繁忙期には、臨時駐車場や作業用車両の駐車場を解放しているが、それでも飽和状況になった場合には、

  通行の支障にならない範囲で誘導員の指示のもと、駐車場の通路に駐車させる運用も行っている。



 Q3     道内の主要7空港の中で、駐車場を無料としているのは、とかち帯広空港と稚内空港だけである。

  稚内空港はなぜ無料なのか、また、とかち帯広空港は開港当初、有料だったが、その後、無料と

  なった経緯について伺う。


 A3     とかち帯広空港の駐車料金は、開港当初は有料であったが、JR石勝線開通の影響に伴い、空港利用客が

  減少したことにより、昭和59年から無料としている。

  当時は、新千歳空港との運賃格差が大きかったことから、駐車料金も含めた旅費の総額を抑えることで、

  流出抑止策として行ったものである。

  現在、航空運賃については、各社、様々な料金プランを設定しており、本空港でも東京線のダブルトラッキング

  以降、低廉化されているが、多様な路線網、運航ダイヤなど利用者の選択の幅が大きいことや、道東自動車道の

  開通による移動時間の短縮などから、新千歳空港の需要は未だに高いため無料化を継続している。

  稚内空港については、利用促進のために無料としており、収容可能台数も175台と少ないが支障ないと伺っている。




 Q4     新千歳空港や函館空港は、中心街から近く、交通の利便性もよいことから一概には言えないが、釧路空港や

  旭川空港、女満別空港は、郊外で二次交通が少ないという点で類似していると考える。

  これら立地条件が類似している空港の駐車場を有料化した理由、管理の考え方について伺う。


 A4     他空港の駐車場を有料化した考えは、受益者負担の適正化と、無料であることで増える長期駐車や

  迷惑駐車等の削減により利用者の利便性向上を図ることを目的としていると伺っている。

  また、料金収入により有人対応等で適正な管理を行うことにより、サービス向上にもつながっている。



 Q5     それでは、これらの空港は、駐車場を有料化しないと限られた駐車スペースの中で管理ができなかったと

  いうことなのか。


 A5     駐車場が無料の時は、長期駐車により駐車台数も多くなることによって迷惑駐車も増えたが、長期駐車を

  規制する手法が無かった。

  このため、長期駐車や迷惑駐車をなくすために管理人を配置し、駐車台数を適正に管理するため駐車料金を

  有料化したと伺っており、駐車台数の抑制にもつながったと伺っているところ。


 Q6     現在、議論されている一括民間委託の計画が実現した場合に必要となる駐車台数について、

  どの程度であると考えているのか。


 A6     車の利用については、立地条件や二次交通などにより地域によって異なるが、駐車場の規模については、

  国において一定の考え方が示されており、とかち帯広空港も同様の考えで駐車場スペースを確保している。

  今後の駐車場の必要台数については、民間委託後の着陸回数や利用者数の増加など、現在検討している

  将来推計から算定する。



 Q7     とかち帯広空港の立地条件では、利用者が増加すれば駐車場の必要台数も増えると考える。

  空港連絡バスの料金がかなり安くなれば、市民のバス利用者は増えるかもしれないが、交通アクセスの悪い

  管内町村からは直接、車で来るのがほとんどだろうと推測するのが普通だと思う。

  駐車場対策として、駐車場のスペースを広げる考えはないのか、見解を伺う。


 A7     空港周辺の土地は、農地として利用されており、農業以外の目的である駐車場に転用することは

  難しい状況である。空港敷地内では、ターミナルビルから遠く離れた臨時駐車場周辺を拡張するか、

  ビルの近くに立体駐車場を設置することなどが考えられるが、利用料金を含めた管理運営方法や利用者の

  利便性等を総合的に勘案して検討していきたい。



 Q8     現行の「空港管理条例」は、本則第20条で、明確に駐車料金を徴収することがうたわれているが、附則の中で、

  駐車料金は「当分の間、徴収しないもの」とされており、これが現在まで続いている。

  駐車場の有料化について、どう考えているのか伺う。


 A8     駐車場の利用料金については、現在、一括民間委託への参入を検討する民間事業者に対して実施している

  民間投資意向調査(マーケットサウンディング)において意見を聴取しているほか、パブリック・コメントや、

  空港利用者を対象としたアンケートなどでも意見を伺っているところであり、こうした意見を踏まえ検討する

  こととなるが、駐車場を適正に管理する手法の一つと考えている。



 Q9     現段階では、有料化は選択肢の一つということであるが、帯広市の駐車場の整備や管理のあり方について、

  考え方がまとまるのはいつ頃なのか、最後に伺う。


 A9     駐車場の整備や管理方法については、空港利用者の将来推計のほか、民間投資意向調査やパブリック・コメント

  等での意見を踏まえ、今後、慎重に検討をしていくところであり、時期については遅くても今年中には方針を

  決定したいと考えている。

2 とかち帯広空港における国際チャーター便就航について

 Q1     今回のとかち帯広空港における台湾からの国際チャーター便について、就航することになった経過について伺う。


 A1     平成28年度の十勝管内の訪日外国人宿泊客数で最も多かったのは台湾であり、昨年度に引き続き、今年度も台湾

  は海外プロモーションの主要なターゲットとしている。

  昨年、台湾からの誘客促進及び国際チャーター便誘致事業については、ひがし北海道の3市連携事業として各空港

  が連携した対策を検討しながら、エアラインやエージェントなどに対して、釧路市、網走市の市長とともに

  トップセールスを行なったところであり、今回、台湾からの国際チャーター便の就航に至ったところである。

  市単独ではなく様々な視点でアプローチしていく広域連携事業は、国際チャーター便の誘致や誘客に効果的と

  考えているところである。


 Q2     今回、初めてのLCC就航ということであるが、帯広市としてのインバウンド誘客の取り組みの考え方について伺う。


 A2     インバウンドの誘客では、情報発信するうえで、ターゲットを絞り込み、その動向を的確に捉えていくことが重要と

  考えていることから、しっかりとした情報収集をするとともに、ターゲットごとに、観光コンテンツなどを戦略的に

  提案していくことが外国人観光客の誘客につながると考えているところである。

  また、プロモーションの機会を通じて、とかち帯広空港の機能拡充についてもセールスすることにより、チャーター

  便就航に向けた働きかけを進めていきたい



 Q3     インバウンド・訪日外国人誘客の取り組みについては、私自身、7月の委員会でも何点か質問したが、本日は

  改めて、今回の成果を踏まえ、とかち観光誘致空港利用推進協議会が実施する海外プロモーションの今年度の

  取り組み状況はどうなっているのか伺う。


 A3     とかち観光誘致空港利用推進協議会では、道内訪日外国人数の多い台湾、中国、香港、タイを重点ターゲットとし、

  チャーター便の就航及び滞在型ツアーの造成を図るため観光関連事業者と連携し各ターゲットに応じてプロモーションを

  実施しているところである。

  香港では7月、香港スポーツ&レジャーエキスポへ出展し、アウトドアに関わる十勝・帯広の魅力を発信してきた。

  また、8月下旬(現在)からタイ・バンコクで開催されるジャパンエキスポ イン タイランドに観光関連事業者

  とともに出展しているところ。

  台湾については、10月下旬に道内中核都市の広域連携事業として旅行博に参加するほか、11月には3市連携事業として、

  北海道の観光に詳しいパワーブロガーによるセミナーを台北で開催することにより、近年増加する個人旅行者のひがし

  北海道への誘客促進を図る予定である。また、それぞれの機会で、今後の海外プロモーションの方向性について検討

  するため、各国における旅行者の志向や旅行手配の手法、好まれる十勝の観光素材などの聴き取り調査も実施するもの。

  中国については市場が大きいことから、中国大手ポータルサイト内の動画生放送チャンネルやSNSを活用し、ばんえい

  競馬やアウトドアなど十勝・帯広の魅力を広く発信するとともに、放送後にサイトに寄せられるコメントなどのリアク

  ションを通じて、何が誰に響くのかを調査し、今後のプロモーションに反映していく考えである。

  <最後意見>

  黙っていても訪日外国人は帯広に来ないので、今後とも「積極的に外に打って出る」ことを継続してほしい。


3 西3・9周辺地区第一種市街地再開発事業について

(西3・9再開発事業の実施設計業務について、それぞれ東京・札幌・帯広に本社を置く事業者の共同企業体に決まった

との報道があった。業者の選定は、事業実施主体である施行者が行うものとは理解しているが、業者の選定について何点か伺う)


 Q1     今回の事業は地域経済に与える影響も大きいと思うが、業者選定はどのような考えで進められてきたか。また、前回の

  委員会において、市は施行者に対し「可能な限り地元業者への発注の配慮をお願いしている」とのことだったが、実際に

  どのように反映されたか。


 A1     事業の実施にあたっては、国から、補助金の適正かつ効率的な使用が求められており、補助金という性質上、手続きの

  透明性を確保することが重要であることから、市と施行者で協議の上、市の規定に準じて条件付一般競争入札により行われた。

  また、地元業者への発注の配慮としては、「共同企業体に帯広市内に本店を有するものを含むこと」が条件とされており、

  できる限りの地域への配慮がされたものと考えている。



 Q2     条件により一定の配慮がされたということはわかった。しかし、今回決まった事業者の全てが地元というわけではないため、

  このへんのところはもう少し、条件について工夫することはできなかったのか。


 A2     施行者としては、再開発事業で整備する建築物の延べ床面積や階数等の規模を踏まえ、それに対応できる規模の実績を有する

  ことを条件として設けており、こうしたことも、共同企業体が構成される際の一つの要素になったものと捉えている。



 Q3     今回の入札公告は、地元紙に掲載されることもなく、地元の業者が入札の存在を把握していなかったのではと考える。

  公告の手法として至らない点があったのではないか。


 A3     国や市が行う入札の場合は、公告文の掲示とホームページ上での掲載により周知している。

  それに倣い施行者は、公告文の掲示と自社ホームページにより周知したものであり、手続き上不足な点は無いものと

  捉えている。



 Q4     今後、解体工事や建設工事も入札することになると思うが、入札手続きや条件設定等は設計と同様の考え方で執り

  行われるのか。


 A4     市としては引き続き、地域の事業者への配慮をされるよう、施行者と協議を行っていく考えである。

  なお、工事の入札においても、これまでの実績など、着実に業務をすすめるために必要となる条件に大きな変更は

  無いものと捉えている。

  <最後意見>

  業者選定については、当然、透明性や客観性が求められるところだが、それらをクリアした上で、地域経済の活性化に

  資する事業となるよう、市としても引き続き努力してもらいたい。


4 主要農作物種子法の廃止について

  (先の通常国会で、あまり報道されていなかったが、戦後の日本の食糧安定供給に大きな役割を果たしてきた

  「主要農産物種子法」の廃止案が可決・成立した。私自身、大きな問題だと思っており、このことに関する市の

  認識・考え方を中心に、いくつか質問する)


 Q1     まず始めに、主要農作物種子法の趣旨はどのようなものか。

  (どのような時代背景の下、議員立法として設立したのか)併せて、「種子法」は日本の農業に対して、

  どのような役割を果たし、どのような成果があったと考えているのか伺う。


 A1     昭和27年に戦後の食糧増産という国家的要請を背景に、国・都道府県が主導して、主要農作物の優良な種子の

  生産・普及をすすめる必要があるとの観点から制定されている。

  また、主要農作物種子法は、稲、麦(大麦、はだか麦、小麦)、大豆の種子を対象に、すべての都道府県に原種

  及び原原種の生産、普及すべき優良品種(いわゆる奨励品種)を指定するための試験等を義務付けることにより、

  優良な種子の生産及び普及に寄与してきた。

  成果については、細かな数値を把握してはいないが、稲、麦、大豆の収量や品種数の増加、病害虫や災害への

  抵抗性の向上などを通じて、生産者の経営の安定、高品質な米、麦、大豆を求める消費者ニーズへの対応等が図られた。



 Q2     国・都道府県が主導して優良種子の生産、普及をすすめるとのことであるが、都道府県(北海道)は「種子法」

  に基づき、具体的にどのようなことに取組んできたのか。


 A2     北海道では、種子法に基づき、優良品種を農業試験場で開発しているほか、原種及び原種の生産、種子生産ほ

  場の指定及び、指定した種子生産ほ場の審査、優良品種を決定するための試験等を行ってきた。

  (原原種の生産についてはホクレンに委託、原種については農協と(公)日本特産農産物種苗協会に委託)



 Q3     それでは、「種子法」で守られてきた稲・麦・大豆以外の種子は、どのように守られ、安定的に農家に

  供給されているのか。市の主要農産品の場合で伺う。


 A3     稲、麦、大豆以外の主な畑作物の種子では、小豆、菜豆(いんげん)などについては、北海道が独自に策定した

  「主要畑作物種子生産審査要領」により種子計画を定め、計画に基づいた原原種、原種及び採種ほ場を設置・

  審査するなど種子の安定生産を図っている。

  馬鈴薯については、種苗管理センター(農研機構)で原原種を、ホクレン等が原種を、採種農家が採種の生産を

  行っている。

  てん菜については、多くの種子について製糖会社が世界各国から育成された優れた品種を輸入していると

  伺っており、いずれにおいても安定的に供給されていると考える。



 Q4     主要農産物の安定的な生産のため、その種子が提供される体制について理解したが、帯広市では、農産物の

  タネに関し、どのようなことを行ってきたのか。


 A4     主要農作物種子法に基づく稲・麦・大豆の種子ではないが、農業技術センターのほ場において、てん菜の採種に

  協力してきている。



 Q5     「種子法」はなぜ廃止されたのか。(廃止されなければならないのか)議論経過を踏まえ、帯広市として、

  どのように捉えているのか。


 A5     国は、農業の戦略物資である種子については、多様なニーズに対応するため、民間ノウハウも活用して、

  品種開発を強力に進めることが必要であるとしている。しかしながら、都道府県と民間企業との競争条件は

  対等になっておらず、公的機関の開発が大部分を占めている状況であること。

  都道府県による種子開発・供給体制を生かしつつ、民間企業との連携により開発・供給することが必要との

  考えから、種子法を廃止したもの。

  市として、特に、麦や大豆の種子については、地域農業を代表する重要な基幹作物であることから、

  従来どおり、種子の安定供給の仕組みが維持されなければならないと考える。



 Q6     このことについては、農業関係者や学識者から、多くの不安の声が出されているが、来年4月以降、種子法が

  廃止された場合、現時点で危惧されることや懸念される影響には、どのようなものがあると考えているのか。


 A6     種子法の廃止により、都道府県の種子生産が後退する懸念があることを踏まえて、国会において、

  ?将来にわたり主要農産物の優良な品種の流通を確保すること。
  ?都道府県の取り組みが後退することのないよう、財政措置を確保すること。
  ?種子が国外に流出することなく、適正価格で国内生産されること。
  ?生産地の生産環境に対応した多様な種子の生産を確保すること。
  などに努めるよう、附帯決議が採択されている。

  また、国が実施した説明会等においても、国による財政的支援の継続や、種子生産ほ場の審査など現場の

  負担軽減を求める意見や、これまで同様に道や関係機関を中心に種子生産や品種開発を進める枠組みが

  維持できるかなどの意見があったと伺っている。



 Q7     ただ今、答弁があったように、多くの懸念がある中での「種子法」の廃止を踏まえ、国及び北海道は、

  どのような対策を進めているのか。


 A7     国は、都道府県の役割については、農業競争力強化支援法において位置付け、種子の品質は種苗法と

  農作物検査で担保するとしている。

  また、都道府県に対する支援措置についても確保することや、民間事業者が行う技術開発等を促進すると

  ともに、都道府県等が有する種子生産に関する知見の民間事業者への提供を促進するなど官民の総合力を

  発揮し、種子の研究開発を活性化するとしている。

  北海道においても、「来年度以降も優良な種子を円滑に生産供給する仕組みづくりをすすめる」としている。



 Q8     帯広市として、今後、どう取組んでいこうとしているのか。


 A8     市として、今後講じられる国や道の対策等により、生産者や農協等の関係機関の負担や優良品種の供給、

  更には今後の生産体制等に影響が生じることが懸念される場合には、関係機関に要望するなどの対応をしてまいりたい。

  <最後意見>

  来年4月の廃止に向けて、全体的には、これからという面が大きいということだと思うが、そもそもこの種子法廃止の

  出発点は、国の「規制改革推進会議・農業ワーキンググループ」における唐突な議論からである。種子法の廃止は、

  米・麦・豆の種子は国が責任を持って確保し、国民に食料を安定的に供給するという、「食の安全保障」を国が

  放棄したという関係者もいるくらいである。「食べ物は生命の源」であり、その「食べ物の源は種子・タネ」である。

  今後、万が一、国による公的資金のサポートがなくなれば、将来的に生産コストが上乗せされて、種子の価格が跳ね

  上がり、食べ物の価格に影響が出るかもしれない。ただでさえ、日本の食糧自給率は低い現状の中で、ますます低下

  していくことも危惧される。

  また、都道府県が種子事業から撤退し、民間企業による種子の私有化が進むということも起こり得る。実際に

  海外では、アメリカの巨大企業が種子だけではなく、除草剤なども独占し、畑や田んぼが荒廃している現実がある。

  人が生きていくために必要な食べ物の種子が一部の企業に独占されるのを許してしまうことに、強烈な違和感を禁じ得ない。

  ここ北海道、十勝・帯広は日本の食糧基地である。だからこそ、食料の供給に責任を持つべき立場にあると思うし、そこには

  安定的な種子の確保が必要不可欠であると思う。ただ今の答弁の中に、「今後の生産体制等に影響が生じることが懸念される

  場合には、関係機関に要望するなどの対応をしてまいりたい」とあったが、今申し上げたことを踏まえた対応と、場合・場面に

  よっては国・道に「物申す」くらいのスタンスで、この問題に臨むよう要望する。


5 雇用対策について

  (7月の委員会では「帯広地域雇用創出促進協議会」での取り組みを中心に、若年者の早期離職対策など、

  地域が一体となった取り組みについて質問したが、本日は、季節労働者対策を中心に、技能者養成への対応を含めて、

  いくつか質問する)


 Q1     まず初めに、現状について伺う。

  帯広市における季節労働者の人数の推移と、主に短期間の「つなぎ就労」対策として実施している「季節労働者対策事業」

  の状況と、それらの事業が、季節労働者の雇用に対して、どのように寄与していると認識しているのか。


 A1     帯広市の季節労働者の推移は、平成25年度3,279人、平成26年度2,946人、平成27年度2,763人となっており、

  概ね減少傾向にあると捉えている。

  また、市の季節労働者対策については、

  平成26年度は13事業、事業費38,753千円、雇用延人数1,462人
  平成27年度は15事業、事業費48,119千円、雇用延人数1,852人
  平成28年度は14事業、事業費52,511千円、雇用延人数1,750人
  となっている。

  これらの事業は、融雪水処理や樹木剪定、人力削り除雪など、人手を必要とする業務で、仕事が少なくなる

  冬場に実施するものなどもあり、こうした事業の実施により、季節労働者の雇用について、一定の確保がなされているものと

  認識している。



 Q2     現状を踏まえた対策を実施する上で、その基礎とするための「季節労働者の実態調査」を実施していると思うが、その調査結果を

  どのように分析しているのか。


 A2     平成28年度に帯広・南十勝通年雇用促進協議会が帯広市と南十勝4町村の季節労働者を対象に実施した季節労働者雇用実態

  調査によれば、50歳以上の方が回答者の4割、本人の年収が300万円未満の方が回答者の6割、建設業に就いている方が

  回答者の6割、ご家族をお持ちの方が回答者の7割を占め、9割が市内居住者であることを踏まえると、概ね本市の季節

  労働者の特徴を示しているものと考えている。

  また、同調査の中で、現状の仕事のまま通年雇用を希望している方が回答者の3割、今の仕事以外で通年雇用を希望して

  いる方が回答者の2割で、全体で5割の方が通年雇用を希望する一方で、2割の方がこのまま季節労働者を続けたいと

  回答している。

  同じく平成28年度に、同協議会が、事業者を対象に実施した、事業主雇用実態・意向調査によれば、季節労働者を

  雇用する際に重視する点として、必要な技能、資格を有していることを挙げている事業者が5割と最も多く、次いで

  これまでの勤務成績が良好であることが2割を占めている。

  また、実際に通年雇用した事業所にその理由を尋ねたところ、良い人材を確保するためと回答した事業所が5割と最も多く、

  次いで業務が平準化したためが3割を占めている。なお、通年雇用化にあたっては、8割の事業所が国の通年雇用助成金等の

  助成制度を活用しているという結果となっている。



 Q3     ただ今の答弁にもあった「通年雇用奨励金」の給付の実績はどのように推移しているのか。


 A3     国の通年雇用助成金は、各ハローワークで運用されており、季節労働者を継続雇用した場合に、1年目で上限71万円で賃金の

  3分の2、2年目、3年目で上限54万円で賃金の2分の1が支給される。

  本市の過去3年間の新規継続労働者数の推移は、平成26年度で152人、平成27年度で156人、平成28年度は暫定値ですが

  152人とほぼ横ばいで推移している。

  当助成金の交付により、季節労働者の方の、年間を通じた継続的な雇用の促進に一定の効果があるものと考えている。



 Q4     約10年前まで季節労働者対策の主要な施策であった暫定2制度、「冬期雇用安定奨励金」と「冬期技能講習助成給付金」制度が

  廃止され、新たに設けられた「通年雇用促進支援事業」がスタートし、その実施主体として「帯広・南十勝通年雇用促進協議会」が

  平成19年度に設立され、10年が経過した。この間、季節労働者の通年雇用化をめざして多くの取り組みを進めているが、この

  協議会が、これまで果たしてきた役割や実績について、どのように認識しているのか伺う。


 A4     平成18年度限りで国の暫定2制度が廃止され、新たな国の季節労働者対策として平成19年度に設けられた通年雇用促進支援

  事業の実施主体として、帯広市と南十勝の4町村、経済団体、労働団体と帯広・南十勝通年雇用促進協議会を組織し、通年雇用

  の促進を図ってきた。

  事業内容としては、事業所向では、通年雇用支援セミナー、制度説明求人開拓事業、季節労働者向けでは、通年雇用化意識啓

  発セミナー職業訓練、技能講習などの人材育成事業、資格取得助成事業などを実施してきている、また、具体的な事業の実施

  手法については、前年までの季節労働者雇用実態調査や事業主雇用実態・意向調査の結果を踏まえ、実施時期や回数の変更、

  技能講習の定員の拡充、資格取得助成に関する助成率の嵩上げ、作業主任者技能講習など人材育成事業における新たな

  コースの設立などを行ってきており、平成19年度から28年度までの累計で673名の通年雇用化を図っている。

  こうしたこと等から、帯広・南十勝通年雇用促進協議会の取り組みが季節労働者の通年雇用化に果たしてきた役割は大きい

  ものと認識しており、引き続き、国や北海道と連携しながら、季節労働者の通年化を促進していきたいと考えている。



 Q5     「帯広・南十勝通年雇用促進協議会」を含めた「通年雇用促進支援事業」の今後の見通しと、季節労働者の生活安定に

  大きく寄与している、「特例一時金」に対する帯広市の認識について、改めてその考え方について伺う。


 A5     通年雇用促進支援事業については、帯広・南十勝通年雇用促進協議会のように地域自らの創意工夫で季節労働者の通年

  雇用化を図る取組を支援するもので、平成29年度の北海道労働局の行政運営方針にも、協議会とより一層効果的な連携を

  図ることとされており、北海道市長会を通じて、引き続き通年雇用化の促進を図ることを要請しているところ。

  なお、帯広市を含め十勝管内の季節労働者はこの10年で約3割減少してきており、事業の効果的な実施や効率性を考えると、

  十勝管内の3つある協議会を構成する自治体の組み換えが将来的に必要になってくるのではないかと考えている。

  また、特例一時金については、雇用保険法により30日分のところを、現在暫定的に40日分の支給とされているところである。

  帯広市としては、先ずは、この暫定とされている40日分の維持・定着を図ることを重要と捉えており、40日の暫定措置の

  堅持を北海道市長会を通じて国に要請しているところ。



 Q6     帯広市独自の制度として、冬期間、失業中の生活安定に寄与している「季節労働者貸付金」について、その貸付実績の推移に

  ついて伺う。


 A6     季節労働者等貸付金は、季節労働者の生活安定を目的として、昭和52年度に制度化しており、毎年1月から5月までの5か月間を

  貸付の受付期間としている。

  過去3年間の貸付の人数、金額の推移は、

  平成26年度は、13人で182万円、
  平成27年度は、 9人で125万円、
  平成28年度は、 7人で 95万円となっており、年々減少傾向にある。
  なお、今年度については、現在のところ貸付実績がない状況となっている。



 Q7     改めて、季節労働者貸付金の貸付要件はどうなっているのか伺う。


 A7     当貸付金については、帯広市内に居住する方で

  ・ 雇用保険 特例一時金受給者、または、雇用保険 被保険者 離職票、資格喪失 確認通知書の発行を受けている方で
    求職者登録をしている
  ・ 生計維持者であり、原則として扶養親族を有している
  ・ 就労までの生活が困難
  ・ 十勝管内在住の連帯保証人がいる
  といった要件を満たす方が対象となっている。



 Q8     貸付要件について、さらに緩和する考えはあるか伺う。


 A8     当貸付金については、社会経済や雇用の状況、利用者のニーズなどを踏まえて、対象者の拡大や貸付期間、返済期間、利率の

     見直し、ケースが相次いだこと、また、本市の貸付制度が、道内他都市の制度と比較して、貸付の利率、保証金、返済回数、

  受付期間等の要件が、比較的緩やかな内容となっていることなどを踏まえると、さらなる要件の緩和については、慎重に対応する

  必要があると考えている。

  なお、貸付金の対象外となった方には、個々の生活実態をお聞きし、扶養親族等の状況も確認しながら、他の貸付制度を紹介する

  などの対応している。



 Q9     次に直近の有効求人倍率と建設技能労働者の求人状況を含めた特徴について伺う。


 A9     ハローワーク帯広の統計資料によると、7月の月間有効求人倍率は、0.91倍となっており、前年比で新規の求人数、求職数

  ともに減少している。

  ただ、ここ数年の動きを見ると、求人数が増加傾向であるのに対し、求職数は減少傾向にあることから、有効求人倍率が

  比較的高い数値で推移している。

  また、職種別にみると、建設技能労働者である型枠大工、とび工など建設・採掘が2.57倍、サービスが1.96倍、

  生産工程が1.80倍、販売が1.68倍と高い一方、事務が0.35倍と低くなっており、いわゆる雇用のミスマッチが

  生じている状況にあると認識している。



 Q10     建設業などに従事する技能者の育成と確保は深刻な問題となっているが、帯広市として、こうした技能者の現状について、どう認識

  しているのか伺う。

  併せて、浮き彫りになっている課題に対し、市として、どう取り組んでいるのか、この点についても伺う。


 A10     建設や福祉などの分野において、雇用のミスマッチの状況は続いており、ハローワーク帯広との意見交換の中では、求人を

  出してもなかなか採用につながらない状況にあると伺っている。

  また、建設業では、東京オリンピックなどによる公共工事等の増加により、労働単価の高い首都圏への人材流出が続く

  ことで、地域での若手人材の育成が進まず、技術者の高齢化が進み、本市においても、特に、現場監督や職人などが不足

  している状況にあるものと認識している。

  こうした中、帯広地方職業能力開発協会では、技術の向上や優秀な人材の育成を目的に、技能士を目指す若者に、

  建築塗装科や建築板金科の認定職業訓練を実施するほか、喫緊の課題である技能者不足に対応できるよう、鉄筋施工や

  型枠施工など職種別の短期訓練を充実させており、本市としても、こうした事業への支援を通じ、技能者の確保・育成に

  努めていきたいと考えている。



 Q11     こうした技能系の労働者を養成している、道立帯広高等技術専門学院の現状、入学者と修了後の就職状況についてどう

  なっているのか。併せて、働きながら学ぶ場でもある、職業能力開発センターでの訓練実績はどのようになっている

  のか伺う。


 A11     北海道が設置する帯広高等技術専門学院では、高卒者や求職中の方が、専門的な技術や技能を身に付けられるよう、

  2年間の職業訓練を実施している。

  平成29年度の状況は、建築技術科や電気工学科など5つの科で、計86名の方が入学され、現在、訓練を受けている。

  また、本年3月に修了した84名全員が就職を決めており、就職先の内訳は、市内の企業が54名、市を除く管内の企業が

  15名、管外の企業が15名となっている。

  一方、帯広地方職業能力開発協会については、平成29年度は、働きながら1年間技能を学ぶ普通課程で、建築塗装科が

  4名、建築板金科が3名、また、数日間技能を学ぶ短期課程では、鉄筋施工科や型枠施工科など5つの科で、計64名の

  方が訓練を受けている。

  このほか、技能検定については、建具製作や建築大工、鉄工など14種で実施が予定されている。



 Q12     最後に、技術者養成にあたっては、「職業能力開発協会」などの活用が必要と思うが、考え方を伺う。


 A12     社会経済が大きく変化する中、地域産業を支える人材の育成・確保は重要な課題と認識している。

  帯広地方職業能力開発協会に対し、市として、各種の職業訓練事業に支援を行っているところであるが、関係機関が実施する

  実施する。

  様々な職業訓練や技能講習を積極的に周知し受講につなげるなど、関係機関の機能を十分に活用しながら、今後も、

  地域としての技術者養成の取り組みを進めていきたいと考えている。




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