「議題報告:鈴木仁志議員」(平成28年2月9日(火)午後1時30分)

  議 題    (1) 観光に関する調査について
 (2) フードバレーとかち推進事業に関する調査について
 (3) 雇用環境の充実に関する調査について
 (4) 地元企業の活性化に関する調査について
 (5) 農業・畜産業に関する調査について
 (6) 農業産出額について(帯広市農業産出額平成27年推計値)
 (7) 「日本航空?による名古屋線の運航継続」等について
 (8) ばんえい競馬きゅう舎関係者による競馬法違反事案に係る再発防止策について
 【 所管事務調査 】
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 【 所管事務調査 】
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 【 理事者報告 】
 【 理事者報告 】
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【フードバレーとかち推進事業に関する調査】における質問事項〜   ○ フードバレーとかちの推進について

 Q     「フードバレーとかち」の推進については、3つの柱立てと19の施策によってその方向性が示されているが、

  施策の1つである「連携」「農林水産物の安全・安心の確立」に関する取り組み状況や成果、今後の方向性等についてお聞きしたい。

  はじめに、「企業間等の連携」を促進するには、域外における「フードバレーとかち」の取り組みの

 知名度・普及・啓発にかかっているとも言えるが、直近の取り組み・進捗状況について伺う。

  次に、「農林水産物の安全・安心の確立」ついては、4つの促進策が挙げられている。

  一つに、適性施肥や耕畜連携、有機質資材活用等によるクリーン農業の促進。

  一つに、エコファーマー認定制度や北のクリーン農産物表示制度等の認定や登録の促進。

  一つに、家畜伝染病防疫対策や畜舎環境の配慮等の家畜衛生管理の充実・強化。

  一つに、GAPやHACCP等を導入した管理促進やトレーサビリティーの促進。

  この間、それぞれどのような取り組みがなされ、成果が得られているのかを伺う。


 A     フードバレーとかちの取り組みは6年目を迎え、国の省庁関係者やナショナルブランドの企業関係者との視察や情報交換の機会も増え、

  特に昨今の地方創生の動きと連動して、昨年末には担当大臣同席のフォーラムでの事例発表など

  注目度は着実に上がっていると考える。

  また昨年、包括連携協定を結んだフジッコ社と取り組む機能性素材の抽出と新商品開発に関しても

  昨年12月と年明け1月と2度にわたってセミナーを開催するなど、十勝管内各企業とのマッチングへ向けた普及啓発に努めている。

  「農林水産物の安全・安心の確立」における適正施肥については、土壌成分の的確な把握、

  分析結果に基づく過不足のない適正な施肥量の設定、また堆肥分析により家畜ふん尿などの有機肥料を活用した良質堆肥の

  施用促進するために、土壌分析及び堆肥分析に係る経費を支援している。

  実績については、適正な施肥設計や良質堆肥の施用の活用を図ったところですが、試験分析は、平成24年度が土壌分析1,523点、

  堆肥分析が3点、25年度が土壌分析1,953点、堆肥分析が46点、26年度が土壌分析1,550点、堆肥分析29点となっている。

  耕畜連携については、畜産農家による家畜ふん尿などを活用した良質な堆肥の生産方法の確立と、

  耕種農家による良質堆肥の利用促進により耕畜連携を図って、クリーン農業を促進するための調査試験を行った。

  24年度から26年度に行った、嫌気性発酵堆肥の品質及び作物への影響試験では、

  堆肥の品質・作物への影響は通常の発酵堆肥と同等であり、

  土壌への物理性については、好気性堆肥と同等程度という試験結果が得られた。

  エコファーマーについては、市内生産者を対象に環境保全型農業直接支払い支援事業、またエコファーマー制度、

  そして「YES!clean」制度等の情報提供や説明等も実施し、クリーン農業の普及拡大を図った。

  実績としては、環境に配慮した農業を実践する生産者数は、24年度179人、25年度が174人、26年度は178人で、

  全体の約25%の方がクリーン農業に取り組んでいることになる。

  家畜伝染病については、帯広市家畜伝染病自衛防疫組合に対しての支援、

  集団ワクチネーションという家畜の集団予防接種を行ったほか個別巡回指導・防疫の演習・衛生講習会を実施してきた。

  また、伝染病発生に備えた消毒マニュアル等の整備を行うとともに、家畜農家を対象とした防疫資材の管理等も行っている。

  実績としては、牛・馬・豚のワクチン接種を実施して、疫病の発生を抑止してきた。

  BSEの対策マニュアルを初めとして、口蹄疫対策マニュアル・鳥インフルエンザ対策マニュアル

  そして畜舎消毒マニュアルの作成を行った。

  また、関係機関と連携して家畜伝染病予防法に基づく検査のほか研修等を実施してきた。

  GAPについては、十勝型GAPの取り組みへの支援。HACCPについては、輸出対応可能な屠畜場の整備への支援を行ってきた。

  十勝型GAPの導入促進については、十勝管内全24農協が十勝型GAPを統一して取り組み、

  平成25年には十勝産農畜産物の安全・安心を支える取り組みを宣言。

  この取り組みによって農畜産物の価値が上がったものと考えている。また、屠畜場については、

  シンガポール・北米などの輸出可能な高度な衛生管理基準に対応できる整備に対し、

  融資制度の活用のほか、稼働1年後には補助金制度の支援を行う予定になっている。



 Q     フジッコが、十勝帯広との包括連携に至った経過を伺う。


 A     フジッコ社は、看板商品とする煮豆等の原材料供給地として十勝含め北海道に縁があること、

  神戸大学との共同研究を行っていた機能性素材「大豆ピニトール」を抽出できる豆の産地として十勝が取りあげられたことが発端。

  また、抽出原料としての枝豆の葉や茎はこれまで商品価値がなく農地にすきこんでいたもの、

  安定的に大量に利用できる可能性があることはフジッコ社にとってメリットであった。

  さらにこの地域では、とかち財団が「ハブ」となり、生産現場と試験研究機関、そして地元企業とのネットワークを構築していることが、

  包括連携協定の締結にいたったものと受け止めている。



 Q     地域外の企業は、どういった期待や関心をもって十勝・帯広へ来ているのか。また、企業への対応について伺う。


 A     企業名など個別の具体的案件をお伝えすることは難しいので、傾向として説明したい。

  内容については、商社や食品メーカー、百貨店やホテルなどによる原材料供給や食品加工委託の相談が多い。

  やはり国内屈指の食料供給基地として十勝・帯広へ期待してのものであり、

  これに対しては、該当しそうな地域内企業や団体等へ橋渡しを行っている。

  また、相談対応だけではなく、国内市場の動向調査や商品流通のコーディネート事業にも取り組むなど積極的に地域内外を歩き、

  十勝帯広の付加価値生産性の向上に資する事業者との関わりを強めている。



 Q     地域内外の企業等との結びつきを強化する取り組みは、付加価値向上を目指す「フードバレーとかちの推進」そのもの、

  さらにどのように展開していくのか方向性を伺う。


 A     フジッコ社との結びつきもまだ1年経たない状態で、本格的な取り組みは現在進行形である。

  今はこの取り組みが大きな実を結ぶよう関係機関・団体等と連携協力しながらしっかり取り組んで参りたい。

  いずれにしても、豊かな自然や食・農業等の恵まれた地域資源を有する域内の強みと、

  市場動向に深い知見と高い実績を持つ域外事業者の強みとをマッチングすることで、

  価値の高い商品・サービスの開発・提供を通じたブランド力の向上と取引先のすそのの拡大のため、

  第2・第3の付加価値向上の案件が展開できるよう今後とも全力で努めて参りたい。



 Q     第2・第3の付加価値向上の案件とのことだが、期待を持てる動きはあるのか。


 A     付加価値向上の取り組みは、ご指摘の通りフードバレーとかちの推進において最も重要なミッションのひとつであると認識している。

  一つでも早く一つでも多くの成果をあげ、十勝の利益に結びつくように、これからもしっかりと取り組んで参りたい。



 Q     「適性施肥や耕畜連携、有機質資材活用等によるクリーン農業の促進」の取り組みに関する

  適正施肥の土壌分析数値・堆肥分析数値とは、どのような数値と捉えたら良いのか、どういった方向に進んでいると認識して良いのか。

  耕畜連携とは、最終的にどのような状況を想定・目標としておられるのか伺う。


 A     農業者が土づくりを行う上で、土壌中の有機物を一定量に維持することは、土壌微生物相の形成、

  養分・水分の保持・土壌構造の発達など、土壌の生産性を維持するために必要な取り組みです。

  市では土壌分析を行い施用する堆肥の成分を把握し適正な施肥設計を行うことによって生産性の高い土づくりを支え、

  生産コストの抑制とともに安全な農産物が生産されるものと認識している。

  また、畜産農家が堆肥づくりを行うための分析結果を把握するが良質な堆肥を生産する取り組みにつながり、

  地域内で良質な堆肥が循環するものと考えている。

  耕畜連携については畜産農家が良質な堆肥づくりを行い、耕種農家と麦稈交換が地域内で行われることによって、

  耕種・畜種農家それぞれの資源が有効活用され有機質を活用した

  土づくりが持続可能な農業につながるものと認識している。

  市内においては、堆肥と麦稈の交換は畜産農家の比率が少ないこともあり、堆肥は域内で消費されている。

  今後は、畜産農家の戸数が減少する中でも、飼養の頭数は増加すると想定され自給飼料が低下する懸念があることから、

  飼料用の作物の栽培を耕種農家に委託栽培をする取り組みを支援するとともに、

  自給飼料の生産拡大を図り域内の新たな耕畜連携を進めている。

  市内には、休耕地が約200haあると言われ、その3分の1程度の60haを飼料用作物の栽培に活用していく考えを持っている。



 Q     エコファーマーに認定されている生産者数の状況をどう捉えたらよいのか伺う。


 A     過去5年では、平成22年164戸、23年168戸、24年166戸、25年150戸、26年146戸となっており認定戸数は減少傾向にありますが、

  26年度の帯広市のエコファーマー認定農業者の割合は20.5%であり、北海道の11.7%と比べても、高い水準にあると考えられる。

  エコファーマーだけを捉えると以上の状況であるが、当市ではエコファーマーのほかに、

  有機栽培・特別栽培・環境保全型直接支払い事業に取り組む生産者を「環境に配慮した農業を実践する農家」としており、

  これらに取り組む農家の支援を行うことで、農業者の環境への配慮を継続的に促してきている。



 Q     「家畜伝染病防疫対策や畜舎環境の配慮等の家畜衛生管理の充実・強化」の取り組みは、

  日常普段からの意識維持の取り組みだと理解する、今後取り組む課題を伺う。


 A     平成22年に発生した口蹄疫を機に、対策マニュアルを策定するなど、防疫意識や危機管理意識が高まり、農家への立入り等については、

  伝染病の侵入防止のため消毒措置をするなどの対策を行ってきている。

  今後も、家畜衛生管理における防疫意識の向上、疾病の発生状況などを飼養農場へ

  情報提供するなど飼養衛生管理基準の遵守の徹底をいかにして継続させていくことが課題となっている。

  理想は、伝染病の侵入防止と疾病を発生させないことである。



 Q     HACCPとはどう言う取り組みなのか、またHACCP導入に関する国・道の動向について伺う。


 A     HACCPは、食品の製造・加工する工程において微生物汚染発生や金属混入等のおそれのある危害をあらかじめ分析・予測し、

  製造工程のどの段階で加熱・殺菌・金属探知機による検出等の対策を講ずるべきかという重要管理点を定め、

  これを連続・継続的に監視・記録することにより食品の安全を確保していく衛生管理の手法である。

  食料品の販路拡大にあたっては、消費者の「食の安全安心」への関心の高まりから、

  工場等の衛生管理が取引の成否を左右するケースもあり、

  製造業者にとって衛生水準を向上に向けてHACCPを導入することの重要性が高くなっている。

  国は、将来的なHACCP義務化を見据え、新たなガイドラインを示している。

  それを受け平成27年4月に北海道において「食品衛生法施行条例」が改正され、

  食品関係事業者の営業許可の際に従来の基準に加え「HACCP導入型基準」を設け、HACCP導入を推進している。



 Q     帯広市内のHACCP導入状況はどうなっているのか。

  また、導入にあたって設備改修等への負担感から取得する事業者が進まないとの声あるが状況について伺う。

  また、取得のメリットとは?


 A     帯広市内には40の食料品の製造業者があり、現時点で8事業所がこの北海道HACCPの認証取得の事業者となっており、

  さらに今年度中に認証取得の増加も見込まれている。

  農水省が実施している全国調査においてHACCPの導入率が平均で25%というデータがありますが、

  売り上げが1億円に満たない中小・小規模の企業においては、12.7%という状況であり導入が進んでいない状況です。

  本市としては、施設整備の補助金制度やHACCPのアドバイザーの導入制度により支援を図っており、

  4事業者がこの制度を活用して北海道HACCPの認証取得をしております。

  また、フードバレー人材育成事業を通じて、帯広畜産大学と共同で食品衛生分野の人材育成の実施も図っています。

  導入に当たっての課題としては、施設設備への投資・ランニングコスト、

  ソフト面では従業員の教育・指導ができる人材の不足が課題として上げられています。

  これまでハード整備を重点として進めてきましたが、HACCPアドバイザーからは、軽微な改修で十分対応できるケース、

  社員の意識改革・研修といったソフト面も大切にすることへの助言をいただいており、より現状に即した支援策を講じているところです。

  企業メリットとしては、海外輸出時の取引の成否を左右する面、コストの削減、

  従業員の衛生管理に対する意識の向上などが見受けられる。



 Q     今後どのように取り組もうと考えているのか伺う。


 A     まち・ひと・しごと創生総合戦略においても、とかちブランドのグローバル展開を進めるため、

  HACCP導入の促進を掲げている。

  一部の食品製造業者だけではなく、裾野の広がりを図り、地域としてHACCP認証取得支援への取り組みが必要と考え、

  帯広保健所や帯広畜産大学など関係機関と連携し、一層の企業支援や周知啓発が必要と考えている。





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